「放射線技師はやめとけ」の意見なんて気にしなくていい

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こんにちは、放射線技師の「あき」です。

今回は「放射線技師はやめとけ」という意見を気にする必要なんてないですよ、というテーマです。

この記事の想定読者さん
  • 放射線技師を目指すか悩んでいる学生さん
  • 仕事を続けるか悩んでいる新米の放射線技師さん

結論から言うと、「せっかく放射線技師に興味を持ったんだったら、目指せばいい(続ければいい)」というお話になります。

どうして僕がそのように考えているのかについて、これから解説してきますね。

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あき

診療放射線技師(30代男性・1児の父)大阪大学卒。総合病院→他職種→企業内健診→健診クリニック。現役の放射線技師や学生の方のお役に立てるコンテンツを発信中。

「放射線技師はやめとけ」の意見は気にしなくていい

放射線技師になることに賛成の人

よく言われる「やめとけ」の理由

まず、「放射線技師はやめとけ」と良く言われる(というか、ネット検索すると、そういう意見がよく見つかる)のですが、その理由を調査して、以下にまとめてみました。

「やめとけ」と言われる理由
  • 仕事が忙しくて大変
  • 仕事が単調でつまらない
  • 年収が低い&給料が上がらない
  • 休みが取りにくい
  • 不規則な生活がつらい
  • 被ばくする
  • 職場にイヤな人がいる
  • 将来AIに仕事を奪われる
  • 独立・起業できない
  • 就職先が少ない

ざっと挙げると、こんな感じです。

まぁ、これだけ見ると「やめとけ」と言いたくなる気持ちも分からなくはない(笑)

ですが、「やめとけ」という意見について、もう少し深堀りしてみたいと思います。

「やめとけ」の意見に対する僕の見解

まず、このように「やめとけ」の意見を発信する人たちは、何事においてもネガティブな要素ばかりにフォーカスしてしまう性質があるのではないでしょうか。

先ほど挙げた「やめとけ」の理由の中で、大半の理由について、あまり的を得ていないと思います。

仕事が忙しくて大変?

確かに医療職である放射線技師は忙しいです。

特に病院では、診察に訪れる患者さんの当日の緊急検査がオーダーされる時間帯は、かなり忙しいです。

(緊急の検査が多すぎて、予約検査もかなりずれ込んでしまいますし)

ですが、忙しいのは放射線技師だけではありません。医師・看護師をはじめ医療に関わるすべてのスタッフが忙しい。

というより、世の中で働いている人たちの大半が、「仕事が忙しい」と感じているはずです。

忙しくない仕事の方が世の中ではレアであって、「忙しくて大変だから」という理由で放射線技師はやめとけ、というのは、どうなんでしょう。

「忙しいのが当たり前」くらいの心構えを持っているほうが、メンタルを壊さずにやっていけると思います。

(これから社会人になる方には酷かもしれませんが)

仮に仕事が暇で、毎日が暇になったらなったで、「こんなに患者さんが来ない病院、潰れるんじゃないか?」という不安に悩まされることになりますし(笑)

仕事が単調でつまらない?

仕事が忙しい放射線技師のイラスト

おそらく「単調でつまらない」という意見は病院よりもクリニックに多いかもしれません。

仮に、毎日のように胸部レントゲンばかりをひたすら撮影する日々になれば、

仕事が単調でつまらないなぁ・・・

と愚痴をこぼす人もいるかもしれません。

でも僕は思うんです。

きっと「単調でつまらない」という不満を言う人は、業務内容がどんどん変わる仕事に就いたら、きっと

覚えることが多すぎてやってられない・・・

って言うんじゃないかって。

結局、そういう人は、放射線技師じゃなくても「やめとけ」って言うタイプの人なんだと思います。

その他のネガティブな理由について

すべてのネガティブな理由について、僕の意見を長々と述べていては日が暮れてしまうので、簡単に自分の見解をまとめておきます。

  • 年収が低い&給与が上がらない → 副業でカバーすればいい
  • 休みが取りにくい → 休みの取りやすさを優先するなら、技師の人数が多い病院を選べばいい
  • 不規則な生活がつらい → 夜勤・オンコールのないクリニックを選べばいい(僕はこれ優先してます)
  • 被ばくする → 実は被ばく量は少ないし、医師・看護師の方が被ばくするケースもある
  • 職場にイヤな人がいる → どの業界でもそう
  • 将来AIに仕事を奪われる → AIが代用できない人材になるしかない(他の業界も同じ)
  • 独立・起業できない → やる気次第。誰でも事業主にはなれる
  • 就職先が少ない → どの業界でもいい人材は引く手あまた

多くの場合、「放射線技師に限らず、どの仕事でも同じことが言えるよね」という感じです。

どんな仕事においても、ネガティブな意見は似たような感じになりますし、「放射線技師はやめとけ」と強く発信するための決定打は存在していないと思います。

放射線技師を目指す人へのアドバイス

放射線技師として前向きに働くひとのイラスト

自分に合った働き方を選ぶべき

大切なのは、自分が人生においてどの部分(例えば給料なのか、休みの取りやすさなのか)に重点を置くかを明確にすることです。

  • 残業多い&生活が不規則でもいいから収入を上げたい → 救急診療のある病院
  • 収入は高望みしないから規則的な生活を送りたい → クリニック
  • 飽き性だから多くのモダリティに携わりたい → 総合病院
  • 割り切って仕事するから単調な毎日でもいい → クリニック

みたいな感じで、自分の優先したいものに合わせて就職先を吟味すれば、「放射線技師なんて辞めておけばよかった」という後悔に悩まされる可能性は下がるはず。

ちなみに、僕自身は新卒のとき、深く考えずに救急診療のある総合病院に就職しました。

ですが、いま思えば自分に合っていない部分が複数あったため、新卒での就職先は続かなかったのだと分かります。

自分に合っていなかった部分
  • 収入よりも規則正しい生活を送りたいのに、夜勤があった
  • 副業に興味があったのに、公立病院(公務員)だから副業できなかった

など。

こればかりは個人の価値観によって、選ぶべき就職先はかなり違ってきますね。

就職難の乗り越え方

自分に合った就職先を選ぶべきなのは分かったけど、就職難だから就職できるか不安・・・

という意見もあるかと思います。

ただ、この記事にたどり着いたあなたなら大丈夫です。きっと望むところに就職できます。

どうしてかと言うと、あなたはきちんと自分の人生に向き合って考えているから

新卒の就職や第二新卒の転職の場合は、ほとんどの場合「人柄・熱意」で採用かどうか決まると思います。

(僕がいま勤めているクリニックの技師長さんは、「熱意」重視で採用していると言ってました)

あなたがこの記事にたどり着いたというのは、

  • 自分は放射線技師になるべきか
  • 放射線技師としてちゃんと働けるのか

について、日頃からちゃんと考えている証拠です。

案外、「親に勧められたから」「何となく」という理由だけで放射線技師の道に進んでいる人も多いです。

そのようなライバルよりも、確実にあなたの方が熱意もありますし、それは採用する側にも伝わります。

一般的に「放射線技師は飽和していて就職難」と言われがちですが、前向きに放射線技師を目指す人で飽和しているワケじゃないので、大丈夫です。

まじめに頑張っていれば、ちゃんと就職できます。

まとめ:放射線技師に興味があるなら目指すべき

楽しく働いている放射線技師たちのイラスト

もちろん放射線技師には大変な仕事も多いですが、他の職業についても同じことが言えますよね。

医療はどんどん進化して新しい技術も導入されていくので、放射線技師の仕事に前向きに取り組んでいれば、飽きることなく長く従事できるいい仕事だと思いますよ。

せっかく放射線技師に興味をもったのであれば、その興味を深堀りして放射線技師を目指せばいいと思います。

「放射線技師はやめとけ」なんてネガティブな意見は、気にする必要なんてありませんよ!

それでは!