こんにちは、放射線技師の「あき」です。
今回は、転職経験の多い放射線技師である僕が、「就職難である放射線技師の面接を1発合格してきた面接対策」についてご紹介します。
これまで、僕は受けてきた放射線技師の面接はすべて1発で合格してきました。(新卒・転職ともに)
最近は、放射線技師の界隈が、就職難であると言われていますので、就職について不安を抱えていらっしゃる方に向けて、面接に合格しやすくするための方法について、共有できればと思います。
診療放射線技師(30代男性・1児の父)大阪大学卒。総合病院→他職種→企業内健診→健診クリニック。現役の放射線技師や学生の方のお役に立てるコンテンツを発信中。
執筆しているうちに、かなり熱が入ってしまい、長文になってしまいました(笑)
その分だけ有益だと思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
就職難の放射線技師でも就職できないわけじゃない
放射線技師の就職は難しいですか?
という質問をよく見かけます(たまにお問い合わせのメールもいただきます)。
その答えとしては「簡単じゃないけど、就職できないわけじゃない」という感じです。
別に放射線技師に限らない話ですが、就職したい組織に対して、きっちりと情報収集をし、自分の熱意・誠実さを伝えられれば、就職できるはずです。
僕が新卒のときに、他の病院にもたくさんの新卒の放射線技師が就職していました。
その方たちの経歴としては「大学卒」「専門学校卒」の両方ともいらっしゃいました。
逆に、僕の同級生でも、他人とのコミュニケーションを取るのが苦手そうな人は、就職に苦労していた印象があります。
ですので、「○○の出身だから就職できない」なんて諦める必要はありません。
学歴がいいに越したことはないですが、結局のところ、人柄が見られます。
これからご紹介する方法できっちりと面接対策をしてもらえれば、合格率は2倍以上に跳ね上がるのではないか、と自負しています。
ぜひ、あなたも実践してみてくださいね。
放射線技師の就職難を突破するための面接対策
実際に僕が放射線技師の面接を受けるときに実践していた面接対策をご紹介していきます。
まず、おおまかにご紹介すると、方法は次の3段階です↓
この時点でお気づきかと思いますが、「徹底」「入念」というワードがたくさん出てくるように、面接対策は非常に手間がかかります。
]正直なところ面倒くさいです(笑)
ですが、あなたが応募する病院・クリニックに集まるライバルたちも、同じように感じています。
そんななかで、いかに他のライバルたちよりも面倒な手間を掛けられるかか勝負のカギを握っています!!(←ここが肝心です)
① 徹底的に自己分析
まず、自分について知らなければ、有効な面接対策ができないどころか、幸せになるための人生設計そのものができなくなります。
自分の性格や価値観について、ちゃんと調べずに就職先を選んでしまうと、いざ就職してから
というような状況になってしまいます。
(何を隠そう、僕自身がそうでしたので・・・)
ですので、応募する病院・クリニックを決めるまえに、しっかりと自分自身と向き合うべきです。
(面接以前の問題ですね)
この段階を妥協してしまうと、後で後悔する確率がかなり高いです。
実際にどのような自己分析をするのかと言うと、僕のオススメは「自分が人生のおいて優先するものを箇条書きにして、優先順位をつける」というもの。
例を挙げてみますね↓
など。ここに挙げきれていないものも、多々あると思います。
とにかく、自分がどのような希望を抱いているのかを列挙してみてください。
箇条書きにできたら、それらに優先順位をつけてみましょう。
ちなみに、僕の価値観としては以下の通りです。
という感じです。
このような価値観を持っているのにもかかわらず、僕が新卒で選んだ就職先は地方の公立病院。
その就職先の特徴を挙げてみると、
と、僕の価値観的に重視している要素が満たされておらず、僕的にはこだわりがない部分が充実していたという感じでした。
結局のところ、数年間勤めているうちに「こんな生活がしたいワケじゃないのに・・・」というストレスが抑えきれなくなり、転職することを決めました。
このように、自分の分析を怠ってしまい、「世間的に良いと言われる求人」というだけで飛びついてしまうと後悔する可能性が高いです。
自分に合う施設はどういうところなのか、しっかりと時間をかけて考えてみてくださいね。
ちなみに、すべての希望を満たす求人が見つかることは少ないです。
どこか妥協する必要が出てくるのが当たり前なので、そのために希望する条件に優先順位をつけるべき、ということなのです。
② 病院・クリニックを徹底リサーチ
自分にとって、どのような職場が最適なのかを分析して、応募する病院・クリニックが決まったら、ここからが本番です。
あなたが応募する職場について、徹底的にリサーチを行いましょう。
具体的にどのようなリサーチをするのかと言うと、こんな感じです↓
(ほとんどが公式のホームページやネット上の情報で分かるはず)
僕は就職・転職の際、ここまでチェックしていました。
どうしてここまでチェックするのかと言うと、面接での予想外の質問への防御力が劇的にUPしますし、志望動機や逆質問の内容も充実させられるからです!!
応募先のリサーチを徹底することにより、その医療機関がどのような人材を求めているのかが把握できるからです。
ここ、超重要なので!!
例えば、応募する医療機関を2パターンに分けて考えてみます。
パターンA:地元密着型の高齢患者が多い総合病院
パターンAの施設の場合、その病院の地元出身の放射線技師のほうが受け入れられやすい傾向は否めませんよね。
(ただ、出身地については対策のしようがないので、この件は置いておきます)
そして、高齢者が多く集まるということは、介護・介助が必要となる場面も多いということ。
ある程度は力のある男性スタッフの人手も必要としていることでしょう。
そして、総合病院ということは診療科がたくさんあり、放射線科にあるモダリティの種類が豊富なはず。
これらを考慮すると、志望動機としてウケが良いのは、このような内容でしょう↓
入院した経験・介護を手伝った経験などがなくても、これらの要素と方向性が合っているエピソードを伝えられるといいでしょう。
もともと高齢者の福祉に興味があり、社会福祉士なども検討したことがあります。ただ、機械を操作するのが好きという性格もあり、放射線技師という仕事を通して高齢者の医療・福祉に貢献したいと思いました。
のようなロジックで志望動機を伝えることもできます。
(完全なウソはダメですよ!!)
応募する医療施設のホームページをみて、高齢者の認知症外来に力を入れてそうだな、と分かったら
特にMRIに興味があり、頭部のMRI検査などを通して認知症患者さんの役に立ちたいです。
などを伝えられると、好感度が高いはずです。
(その施設が「売り」にしている診療・治療に関連している、放射線技師の業務に興味があることを伝えるべき、ということです)
パターンB:県内から受診者が集まる人間ドック・健診クリニック
パターンBの施設の場合、現役の労働人口が受診者として集まることが容易に想像できます。
健診クリニックの場合は、放射線科にあるモダリティの種類が少ない傾向があり、病院と比べると毎日が同じルーチンワークになりがちです。
そして、医療を受けるのは「患者」ではなく「お客様」であるため、病院よりも丁寧な接遇が必要となります。
この場合は、「祖父母の介護を手伝った経験があります!」「どんどん新しいことを覚えていきたいです!」と言っても、そこまで魅力的なエピソードとしては受け取ってもらえないでしょう。
おそらく、ウケが良い志望動機の内容はこんな感じです↓
など。
病気を治す目的の医療と、病気を予防する目的の医療では、求められる人材がかなり異なります。
また、施設によっても色んな特徴があり、複数の医療機関に応募する際に「志望動機を使いまわす」というのは、本来はできないはずです。
いくつも応募するのに、そんなに手間をかけられないよ・・・
と感じるかもしれません。
ですが、それならこれくらい手間をかけて、応募する医療機関の数を絞るほうが、合格率がかなり上がると思います。
自分が話したこと・書いたことに対してツッコミを入れられても大丈夫な範囲で、志望動機をまとめてみましょう。
高齢の患者がたくさん訪れる医療機関側にとって、どうすれば「この技師さんなら、ウチで活躍してくれそうだな」と安心してもらえるかがカギです!
③ 逆質問の準備を入念に
どうして逆質問の準備を入念に行うのかと言うと、それは逆質問のタイミングが唯一、応募者であるこちらが面接のペースを握れる貴重なタイミングだからです。
特にないです。
なんて答えで終わらせるのは勿体ない!
こちらからガンガン攻めて、あなたの熱意を伝え、いかに他のライバルたちよりも採用すべき人間なのかをアピールしなければいけません。
「え、ウチの施設のそんなことまで知ってるの?そんな熱心にウチのこと調べてくれてたのか!」
と面接官に感じてもらうのが重要です。
ここから、僕のとっておきの逆質問の方法をお伝えしますね!
逆質問は、次の3つの方向性に分けて、それぞれ複数用意しておくのがオススメです。
正直なところ、応募する側である僕たちにとっては、一番興味があって質問したいのは、③の待遇・福利厚生について ですよね(笑)
聞きたいことだらけですよね。
でも、待遇・福利厚生のことばかり聞いていては、悪い印象を持たれてしまうのでNGです。
待遇・福利厚生って、結局のところ「自分」のことにしか目が向いてない要素なんです。
実は、3つの方向性に分けて逆質問を用意しておく目的が、ここにあります。
例えば①の医療機関について、
こちらの病院では、〇〇の診療に力を入れているとHPで拝見しました。私も〇〇について興味があります。院内で研修や講義などを受ける機会はありますか?
という質問をすれば、あなたが「組織」の方向性に合っている人材であるとアピールできます。
②の放射線科については、
CTやMRI、アンギオなど、さまざまなモダリティがあると思いますが、どのようなローテーションで担当するのでしょうか?
(半年ごとに担当が変わるのか、複数のモダリティを兼任するのか、など)
という質問をすれば、あなたが実際に働くことになる「職場」について関心を持っているとアピールできます。
すでに働いている「未来の同僚」がどのような生活を送っているのかについて、興味を示していることにもなります。
そして、③の福利厚生については、先ほど列挙した中から特に関心があるものをピックアップして質問しましょう。
待遇・福利厚生についてもちゃんと質問することで、あなたがいざ入職してから「こんなはずじゃなかった」という落胆により退職してしまうリスクが低いことをアピールできます。
以上のように、「医療機関そのもの」「放射線科(職場・同僚)」「待遇・福利厚生」についてバランスよく逆質問するのがポイントです。
その医療機関に対して、あなたがいかにピッタリの人材であるのかを余すところなくアピールできるのです!
まとめ:面接対策なしに放射線技師の就職はできない
以上、僕がこれまで就職難と言われる放射線技師の面接を1発合格してきた方法でした!
復習しておくと、
「これだけ対策するなんて面倒・・・」と感じるかもしれません。
ですが、就職に失敗して落ち込むよりはマシですよね!
「①の自己分析」を頑張れば、その分だけ「②のリサーチ」が簡単になり、「②のリサーチ」をさらに頑張れば「③の逆質問の準備」がかなり楽になりますよ!
この記事が少しでも放射線技師の就職を目指す方のお役に立てれば幸いです。
あなたが無事に、合格できることを願っています!
それでは~