医療機関のリサーチのコツ!職場選びで失敗しないために

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※今回の記事は、【放射線技師の転職 必勝3ステップ】の第2ステップとなります。

前回の記事ではステップ①として、転職で失敗しないための大前提として、自己分析を徹底的にするべきであるとお伝えしました。

まだご覧になっていない方は、こちらの記事からご覧いただければと思います。

自己分析ができたら、いよいよ医療機関のリサーチです!

“徹底的に” 自己分析をしてきたように、今回も “入念に” 医療機関のリサーチを行います。

それが将来の自分のためになりますから、頑張りましょう!

放射線技師の医療機関のリサーチ方法

具体的にどのようなリサーチをするのか、これから解説していきます。

以下の項目について、できるだけ情報を集めてノートなどにまとめておきましょう。

応募先のリサーチ項目
  • 医療機関・法人の理念
  • 院長の挨拶
  • 法人の系列・グループの施設の有無
  • 診療科は何があるか
  • 放射線科の規模・モダリティの種類
  • どのような検査・治療を得意としているか
  • 病院の歴史(沿革)
  • 病院の口コミ(Google Mapなど)
  • 求人情報を隅々まで

ほとんどの情報が、その医療機関の公式サイトで見つかるはずです。

求人情報については、複数の転職エージェントを見ておくことをおすすめします。(エージェントごとに記載されている情報の詳しさが違っていたりするので)

※転職エージェントについては、あとの記事で詳しく解説しますね。

正直なところ、面倒くさいな・・・

そう思った方も多いでしょう。

ですが、どうしてここまでするのか?

それは、入念に情報を集めておくことで、面接での予想外の質問がきたときにアドリブでの受け答えがしやすくなるからです。

さらに、集めた情報を活かして「志望動機」や「逆質問」の内容も充実させることができます。

僕が転職するときは、いつもここまでチェックしていました。そのおかげで、面接では円滑なコミュニケーションが取れ、面接の合格率は100%でした。

応募先の医療機関をしっかりと調べることで、その医療機関が「どのような人材」を求めているのかが、何となく分かってきます。

ですので、その求める人物像に対して自分が適した人材であることが伝わるように、志望動機などをまとめてアピールしてあげればいいのです。

話が抽象的でわかりにくいですよね。

なので、ここから応募先の医療機関を2パターンに分けて、どのような人物像が求められる傾向にあるのか解説していきます。

パターン別:医療機関のリサーチ方法

応募先の医療機関のパターンを、以下の2パターンに分けて考えていきます。

パターンA:地元密着型の高齢患者が多い総合病院

パターンAの施設の場合、地元出身の放射線技師のほうが受け入れられやすい傾向は否めませんよね。

(ただ、出身地については対策のしようがないので、この件は置いておきます)

そして、高齢者が多く集まるということは、介護・介助が必要となる場面も多いということ。

ある程度は力のある男性スタッフの人手も必要としていることでしょう。

そして、総合病院ということは診療科がたくさんあり、放射線科にあるモダリティの種類が豊富なはず。

さまざまなモダリティを兼任することになり、たくさんの仕事を覚える必要があるでしょう。

これらを考慮すると、人物像としてウケが良い放射線技師は、以下のような感じでしょう。

パターンAに適した人物像
  • 病院の地元で自分や家族が暮らしている
  • 祖父母の介護を手伝った経験がある
  • 新しいことを覚えるのが得意・好き

入院した経験・介護を手伝った経験などがなくても、これらの要素と方向性が合っているエピソードを伝えられるといいでしょう。

「もともと高齢者の福祉に興味があり、社会福祉士なども検討したことがあります。ただ、機械を操作するのが好きという性格もあり、放射線技師という仕事を通して高齢者の医療・福祉に貢献したいと思いました。」

のようなロジックで志望動機を伝えることもできます。(完全なウソはダメですよ)

応募する医療施設のホームページをみて、高齢者の認知症外来に力を入れてそうだな、と分かったら

「特にMRIに興味があり、頭部のMRI検査などを通して認知症患者さんの役に立ちたいです。」

などを伝えることもできます。

その病院の特色となっている部分に貢献できるかどうかがポイントです。

パターンB:県内から受診者が集まる人間ドック・健診クリニック

パターンBの施設の場合、現役で働いている世代の受診者として集まることが容易に想像できます。

健診クリニックの場合は、放射線科にあるモダリティの種類が少ない傾向があり、病院と比べると毎日が同じルーチンワークになりがちです。

そして、医療を受けるのは「患者」ではなく「お客様」であるため、病院よりも丁寧な接遇が必要となります。

この場合は、

「祖父母の介護を手伝った経験があります!」「どんどん新しいことを覚えていきたいです!」

と言っても、そこまで魅力的なエピソードとしては受け取ってもらえないでしょう。

健診系の施設でウケが良い人物像は、おそらく以下の通りです。

パターンBに適した志望動機の要素
  • アルバイトで接客の経験がある
  • 予防医療に従事して、働き盛りの人々が健康に仕事を続けられるよう社会貢献したい
  • 担当する検査について深く学び、技術を向上させてスペシャリストになりたい

そのクリニックのホームページなどをしっかりと確認し、どのようなサービスを売りにしているのかを意識してみましょう。

まとめ:医療機関が求める放射線技師像を想像すればOK

病気を治す目的の医療と、病気を予防する目的の医療では、求められる人材がかなり異なります。

また、施設によっても色んな特徴があり、複数の医療機関に応募する際に「志望動機を使いまわす」というのは、本来はできないはずです。

いくつも応募するのに、そんなに手間をかけられないよ・・・

と感じるかもしれません。

ですが、それならこれくらい手間をかけて、応募する医療機関の数を絞るほうが、合格率がかなり上がります。

自分が話したこと・書いたことに対してツッコミを入れられても大丈夫な範囲で、志望動機をまとめてみましょう。

高齢の患者がたくさん訪れる医療機関側にとって、どうすれば「この技師さんなら、ウチで活躍してくれそうだな」と安心してもらえるかがカギです!

あなたが受けるべき医療機関が分かれば、いよいよ面接対策ですね。

次の記事をご覧いただき、しっかりと面接に備えていただければと思います。