こんにちは、放射線技師の「あき」です。
今回は、「放射線技師の向き・不向きを左右する3つの要素」についてです。
この記事では、他の記事で言われがちな「あるあるの要素」については省きます。
例えば、こういうもの↓
などなど。
このような要素は、正直なところ放射線技師の現場を知らなくても、なんとなく想像できるかと思います。
そこでこの記事では、先ほどの要素だけでなく、実際に複数の医療現場を経験した僕が、リアルに感じている「放射線技師の向き・不向きに関する3要素」についてご紹介します。
放射線技師として、意外につまづく部分なので、要チェックですよ!
診療放射線技師(30代男性・1児の父)大阪大学卒。総合病院→他職種→企業内健診→健診クリニック。当サイトで現役技師や学生向けのコンテンツを発信。
放射線技師の向き不向きを左右する3要素
さっそく、僕が感じている放射線技師の向き不向きを左右する3要素をご紹介します。
それぞれについて、詳しくお話ししていきますね。
①看護師さんを味方につけられるか
まずは、「看護師さんを味方につけられるか」が重要です。
簡単に言えば、看護師さんをはじめ、他の医療スタッフと協調して働けるかどうかです。
どうして「看護師」なのか?
それは、医療スタッフの大多数を看護師さんが占めており、なおかつ医療の現場を実質的に指揮して回しているのが、看護師さんたちだからです。
(という場合が多いよね、という話です)
特に中堅から大御所くらいの地位にある看護師さんたちを敵に回すようなことはタブーです。
看護師さん同士で、強力な情報のネットワークを持っていらっしゃるため、「良いウワサ」「悪いウワサ」ともにすごい勢いで拡散していきます。
ですので、看護師さんと検査で一緒になったときなど、できるだけ看護師さんにも配慮のある行動(できる範囲の雑務を手伝ってあげたりとか)を取れると効果的です。
いったん「あの技師さん、良い人だよ!」「検査で一緒になったらラッキーだよ」という噂が拡散するはずです。
そうすれば、他の看護師さんたちからも、そういう「良いフィルター」を通して自分を見てくれるようになります。
その結果、真面目に働いているだけで「たしかに、あの技師さん良い人だわ」という印象を持ってもらいやすくなるというワケです。
いい印象を持ってもらえると、こちらが何か困っていたら看護師さん側から積極的に助けてくれることもあり、放射線技師として仕事をスムーズにこなしやすくなりますよ。
医療で分からないことがあれば、教えてくれたりもしますし。
要するに、「持ちつ持たれつ」互いに助け合うのが理想ですね!!
気を付けたいのは、「あの雑務は放射線技師の仕事じゃないから、ほっとけ」という感じで、大変そうにしている看護師さんをスルーしてしまうこと。
(実際に、そういう放射線技師の方もいらっしゃいますが)
自分に余裕があるにもかかわらず、困っている人を無視するようなことをすると「あの技師さん、気が利かないわぁ」という悪いウワサが大拡散します(笑)
その影響で、どの看護師さんも検査のときに協力的になってくれない、なんていう負のスパイラルに陥ります。
とりわけ介助が必要な患者さんの検査などでは、看護師さんの協力なくしていい検査を行うことは難しいです。
自分の行いが、まわりまわって自分に返ってくるわけですね。
ただ、「のちに自分のことを助けてほしいから」という打算的な理由で他のスタッフのお手伝いをするのは、あまり良い心がけとは言えません。
あくまでも、
大変そうな人がいたらサポートしてあげよう
という思いやりの心で、看護師さんたちと協力できる人が、放射線技師に向いていると言えるでしょう。
②グロいものに耐性があるか
放射線技師に限らず、医療職全般に言えるかもしれませんが、「グロいものに耐性があるか」というのも、見逃してしてはいけない重要な要素です。
放射線技師は画像検査を担当する立場にあり、医療現場でグロいものを見る機会は少なめです。
しかし、ゼロではありません。
意外とグロいものに出会う場面はあります(笑)
現場で直接みるだけでなく、テキストや検査結果で写真を見ることも多いです。
健診施設だからといって油断はできません。胃カメラ・大腸カメラの写真は見る機会が多々ありますし。
グロいものが苦手な人にとっていは、こういう部分も意外とストレスになります。
病院実習で放射線技師の学生さんが、手術室でグロいものを見て気を失ったという話も聞いたことがあります。
実は、僕自身もグロいものが苦手なほうです。
新卒で病院に勤めだして半年くらいは、手術室ではかなり目を細めて、なるべく視界にグロいものが入らないように気を付けたりしてました(笑)
さすがに、だんだんと慣れてはきますが、グロいものが苦手だという方は、覚悟しておいたほうがいいでしょう。
「ぜんぜんグロいもの、余裕だよ」と言う方は、放射線技師に向いていると思います。
③医師の理不尽な要求を許容できるか
3つ目は「医師の理不尽な要求を許容できるか」という点です。
医療現場では、放射線技師が撮影した画像を、医師が読影して診療に役立てられます。
多くの職場では、放射線技師が仕事をするうえで、医師との関わり合いは必ずあります。
技師が四苦八苦して撮影した画像でも、読影・診断するにあたって支障があれば、医師から「もっと綺麗に撮影してくれ」「このように改善してくれ」という要望があります。
このような要望は、かかわる医師によって度合いもさまざまです。
明らかにこちらに落ち度があれば、注意されるのは仕方ありませんよね。
ただ、
という理不尽ともいえる要望をされる場合も。
医師側からすれば、読影・診断の責任を負っているワケなので、このような要望があるのは、まだ分かります。
ですが、「医師>放射線技師」の立場の強さから、医療と関係のない部分についても様々な要求(というより、ただのワガママ?)があったりします。
例えば↓
など、ここでは挙げきれないくらいです(笑)
要するに、医師ごとにマイルールがたくさん生み出されます。
看護師・コメディカルのスタッフたちは、そのマイルールに翻弄されて、自分の仕事のペースが乱されるのが日常茶飯事。
僕としては、放射線技師の仕事のストレスの大半は、医師の理不尽な要求・マイルールの度合いによって決まると考えています。
放射線技師の仕事がいくら忙しくても、医師とのやり取りで負担がなければ、特にストレスに感じることはありませんし。
このように、医師からの様々な要望を受けて、特にストレスを抱え込まずに対応できる力がある人は、放射線技師に向いていると思います。
まとめ:放射線技師に向いてない人は苦労する
以上、現役技師が感じる放射線技師の向き・不向きを左右するリアルな3要素でした!
復習すると
という内容でした。
放射線技師として長く働いていくうえで、これらの3要素はかなり重要だと思います。
これらは、実際に現場に出てみないと分からない部分ですよね。
放射線技師に向いている人・向いていない人の特徴として、よく出てくる「あるある要素」だけでなく、このようなリアルな意見も考慮すべきではないでしょうか。
放射線技師として長く働き続けるには、職場の環境が自分に合っていることが何より大切です。
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