こんにちは、放射線技師の「あき」です。
今回は「難しい放射線技師の転職を簡単にするためのコツ」についての記事です。
いま学生の方でも、考え方そのものは役に立つと思います。
診療放射線技師（30代男性・１児の父）大阪大学卒。総合病院→他職種→企業内健診→健診クリニック。当サイトで現役技師や学生向けのコンテンツを発信。
これまで、転職を複数回スムーズに成功させてきた僕なりの「転職を簡単にするコツ」について、この記事でご紹介していきます。
結論から言うと、転職を簡単にしたければ、意識を「自分」から「社会」に向けることが大切です！
「ちょっと曖昧で分かりにくい」と思われましたよね？（笑）
これから詳しくお話ししていきますので、ぜひ最後まで読んでみてほしいです！
放射線技師の転職は難しいのか
まず、放射線技師の転職は難しいのか、についてお話していきます。
よく言われるのは
などの意見がありますね。
たしかに、これは放射線技師として就職・転職したい僕たちにとっては不利な状況と言えます。
ですが世間全体的には、放射線技師の求人数は余っているため、厳密に言うと
「魅力的な放射線技師の求人が少ない」ということです。
逆にいえば、選り好みしなければ放射線技師として就職はできるということ。
つまり、「放射線技師のいい求人のイス取りゲーム」に勝つしかないのです・・・
まとめると、放射線技師の転職では、魅力的な案件を勝ち取るのは難しいという結論になります。
転職が難しい放射線技師の特徴と採用側の本音
いま転職活動を進めているけど、なかなか採用が決まらない・・・
という方もいらっしゃると思います。
僕が思うに、多くの放射線技師が転職に苦戦する理由は「考え方が利己的だから」だと感じています。
どういうことかと言うと、転職する理由が「自分」にしか意識がいっておらず、採用側について考えることができていない、ということ。
例えば、転職先を探しているときの考えとして、
など、「自分が〇〇したい」という方向性の思考になりがち。
このような希望をそのまま表現してしまう放射線技師は、面接では評価してもらいにくい傾向にあります。
もちろん、転職のために自分の希望を定めるのは当たり前。
現職が自分の希望を満たしてないから転職するんでしょ？
と言いたくなりますよね。
ですが、自分都合の希望こそが転職を難しくする真犯人なんです（笑）
実は採用側の病院・クリニックにとっては「こっちが提示している条件通りに従ってくれる放射線技師が欲しい」というのが本音。
そりゃ、そうですよね。放射線技師という「従業員」を雇うワケですから。
そう。だから転職は厄介なんです。
われわれ放射線技師たちは「自分が前向きに働き、幸せに暮らすための条件」を提示したい。
なのに、採用側にとっては「自分の希望する条件を提示してくるヤツは面倒くさい」という構図なんです。
じゃあ、放射線技師は転職するときに、自分の希望を一切伝えてはいけないのか？
いえ、そんなことはないんです。
難しい放射線技師の転職を簡単にする「利他マインド」
先ほど、自分の希望を持つほど採用側には面倒くさい人材として扱われ、転職が難しくなるという話をしました。
ですが、それもやり方次第です。
放射線技師が転職時に自分の希望を伝えるためのコツは「利他マインド」にあります。
「利他（りた）」とは、「利己（りこ）」の逆で、相手のメリットになることを指します。
つまり、僕のいう「利他マインド」とは、「相手にメリットを与える考え方をもつ」ということです。
先ほどの「経験したいモダリティ」「希望する給与」「面接合否の時期」について、利他マインドを使った表現をすると
という感じ。
ニュアンスとして「私に〇〇させていただくことで、そちらにこういうメリットがありますよ」という話をします。
自分の希望だけを伝えると「わがままなヤツ」という印象になりますが、ちょっと角度を変えて相手のメリットを付け加えることで「役に立ってくれるヤツ」と認識してもらえます。
病院・クリニックは、”自分たちの施設のため” に働いてくれる放射線技師を募集しているのです。
なので、こちらとしても、うまく “そちらの施設のため” に働くための条件として、自分たちの希望を提示するのです。
つまり、「私のために〇〇ほしい」という思考を「医療機関のために〇〇してあげる」に変換すると、すべて上手くいきます！
放射線技師の転職では志望動機・自己PRが重要
志望動機が的外れにならないように
放射線技師の転職組では、意外と志望動機を魅力的にするのが難しいのではないかと僕は考えています。
新卒の場合は
みたいなことを並べていれば、採用側が納得する志望動機は仕上げやすいです。
しかし、転職組の放射線技師の場合
という事情があるため、安易に的外れな志望動機を考えてしまうと、採用側からツッコミを入れられる可能性が高いです。
かと言って、転職の正直な志望動機である「現職よりも良い待遇」「現職より通勤がラク」「現職の人間関係がイヤだから」なんてことを伝えるワケにもいきません（笑）
だから、転職組の放射線技師は、スムーズに採用側を納得させるための志望動機を用意するのが難しいのです。
そこで、オススメしたいのが「現職の業務を通して気付いた、新たな自分の興味」について全面推しにすること。
その「新たな自分の興味」が、現職では満たされず、転職先では経験できるという構図があれば、誰にも変なツッコミを入れられる余地はありません。
ちなみに、僕自身の正直な志望理由を紹介しておきます。
僕は結果的に、総合病院から健診クリニックへ転職した形となります。
そのときの志望理由は「病院で勤務しているうちに、予防医療の重要性に気付いたから」です。
これは、面接に受かるためにでっち上げたウソではなく、本心からの志望動機です。
ざっくり言うと、病院で末期がんになっている患者さんの検査を経験するうちに、「もっと早くに見つかっていれば良いのに」という思考が強まり、自分自身が予防医療の業界で働きたくなった、という感じです。
誰もが100％本心通りの志望動機を用意できないかもしれません。
ですが、「自分の新たな興味」というポイントを意識するだけで、的外れな志望動機を用意してしまうリスクは減ると思います。
放射線技師の転職組ならではの自己PR
放射線技師の転職では、「あなたがいかに医療機関に貢献できる人間なのか」を自己PRとして伝えるべきです。
新卒の放射線技師の場合は、
など、熱意・やる気・人柄だけでゴリ押しできます。
（採用側も、育てる前提で人材を募集しているので、新卒者にスキルを求めていませんし）
ですが、転職組となると、熱意だけでは通用しません。
これまでの経験を活かして、どのように貢献できるのかをアピールする必要があるのです。
そこで注意したいのが、ただ単に自分の経験だけを羅列してしまうこと。
もちろん、経験が乏しいより、経験豊富なほうが良いのは間違いないです。
しかし、経験を伝えるだけでは「自分」にしか意識が向いていない状態と言えます。
そこで、先ほどの利他マインドを絡めた発言ができれば、一気に印象は良くなります。
このような表現はどうでしょうか？
自分の経験を伝えつつ、医療機関のためを思っているニュアンスを含ませています。
転職組ならではの魅力が伝わると思いませんか？
まとめ：放射線技師の転職は難しくない
以上、難しい放射線技師の転職は「利他マインド」で簡単になる、という内容でした！
これは転職以外にも言えることですが、「自分は〇〇したい」から「あなたのために〇〇したい」という思考にシフトすることがコツです。
これが、記事の冒頭でお伝えした意識を「自分」から「社会」に向けるということです。
記事の途中でもお伝えしたように、「相手のために〇〇したい」と思うためには、そう思うに値する自分に合った医療機関を見定めることが最重要です。
そんな転職・就職をもっとスムーズに進めるために、【放射線技師の転職・就職 必勝マニュアル】をご用意しています。ぜひ参考にして、自分にピッタリの職場を見つけてください！
